人生は詰んだけれど

無理やり幸せを探す人生に疲れました

クソみたいな世の中だ。と思った。

1日20時間。1日は24時間しかないのに、計算すると1日20時間仕事をしていたようになるのだという。例の、電通女子社員の痛ましい死。

ツイッターに残された叫び。深夜22時で早い、とかの仕事量とは、完全に私の中では予想を超えている。

 

世の中には見たことも聞いたこともない仕事があり、むしろその方が多いのだけれども、私たちはたいてい自分と比べ、自分の想像と経験からモノを言う。自殺してしまった方の仕事内容は想像出来ない。どう組み込まれ、仕上がり、どうなれば終わる仕事なのか。接客業務だからかもしれないが、何か物を作るにしても、終わりがない仕事というのはどんなものなのか。

 

他人ではどうにもならないクリエイティブな仕事をする人と、誰でも教えられれば出来る仕事。大半が後者だが、その中でも計算しうまく回し、定時で帰る者、時間が来れば途中で置いて帰る者、仕事のスピードや考え方は全然人によって違う。正解はないと思う。

だが平等なのは時間だ。どんな量であれやり方であれ、早くても遅くても、時間は1日24時間しかないのである。忙しい人にだけ30時間与えられることはない。が、電通の時計はそうなっていたのではないか。夜の18時が昼の14時。昼の12時は朝の8時。狂って狂って、4時間も5時間もわからないような。でも、朝日は必ず登り、お腹は空くだろう。気持ちを考えると、なんだか涙が出そうだ。

 

私の職場は基本的に残業をしない。というより、出来ない。上司の指示でないと、と表向きは。だが慢性的な人不足、重なる本部からの指示書、いきなり来る配荷。チラシ。売れる。満足に出来ていない補充。みんな月に平均8から10日休む。祝日はないぶんきっちり週休2日はある。むしろ、ないと身体がもたない。ずっと立ちっぱなしだし。

立ち仕事で100時間も残業(している人もいるだろうけど)すると倒れる。よほどやる気の、若い体力のある男子ならわからなくもないが、少なくともパートおばさんは時間内で帰るからパートなのである。だから私も帰る。仕事は残る。

だが仕方ない。時間は24時間しかないのだから。もうむり、と半ば強引に終わらせるしかないのだ。

だが本部からはきちんと、あれもやれこれもやれとくる。本部も上からやれと言われる。みな、どこかで折り合いをつけ、このくらいで、が暗黙の了解だ。いつもいつも綺麗に揃えられている店は、補充だけの専門員が常にいるか、お客が来ない店。

 

終わるから頑張れる。休みがあるから頑張れる、そうではない、いわゆる社畜の状態は、心でどう処理すればいいのだろう。私が女だからわからないのだろうか。いつまでもいつまでも仕事ばかりする男たち。他のことが面倒なのだろうな、場所、なのだろうな。と思ってはいたけれど、理解は出来なかった。麻痺して、それが自分のすべてで、面白いのかな。だけど。

 

ただただ書き連ねていたら、激しい雨が降り出した。明日が台風だろうが、槍が降ろうが、私は仕事へ行く。それは、責任感。仕事はけしてお金を貰いに行くだけの場所ではない。時間がくれば帰り、休む。また行く。繰り返し。生きて行く意味の中の一つ。すべてではないはずです。

 

死ぬしか休めなかった女の子は、いま安らかだろうか。雨の音を聞いているだろうか。世界も泣いています。本当に、こんなクソみたいな世の中で、本当にごめんなさい。